――問題が、わからねぇようなら仕方ねぇな。身を以て味わえ
そう口にしたジークヴァルトは、無防備な希美子の首筋に噛み付くようなキスをした。
瞬間――ブワリと全身が粟立ち、これから始まる情事を受け入れる準備が一瞬で完了してしまう。
この世界へ来て何度も与えられた溺れるような快楽に、希美子の身体はただただ従順であった。
「まっ……ジークっ?!ここ、おみせ!?」
身体は準備万端でも脳にはさすがにまだ理性が残っている希美子は、自身の首筋からジークヴァルトを引き剥がそうと彼の両肩を押しながら言うもビクともしない。
そんな力強さにまた胸が高鳴ってしまうのだから、世話が無い。
「今から、こんな格好のお前を見た男どもがどんな事を考えるのか嫌ってほど教えてやる」
「ッア?!」
広く開いた襟ぐりのせいで、むき出しになっている希美子の鎖骨に軽く歯を立てて、撫でるように甘噛みしてくるジークヴァルト。
希美子はそんな所にも性感帯があるなんて初めて知った。
「っんん――って、え?!いやまって、ちょっと、アッ……待って!……んっジークさん?!ジー……やぁんっも……」
右の鎖骨を甘噛みされ、時折ちゅっと吸われてはまるで別の生き物のような舌が這い回ると、希美子はそれだけで気持ち良すぎておかしくなりそうだった。
「――名前を呼べ」
え、何?と、希美子は思う、
(名前――ジークの名前を言う時って……)
そして、思い出す。
自分が言った言葉を――
「俺の、名前だ。まだ、言えるだろう?」
『アレの時だけでいいから、私は……ジークヴァルトって呼んでも、いい?』
――そう、希美子は言ったのだ。
(え、待って……それって……それって――)
希美子は気付いてしまった、今、このタイミングで彼が自分の名前を呼べと言う意味を。
『アレの時だけ』名前を呼ぶと言った希美子が彼の名前を呼んだ時、それは、この行為に対する同意を伝えるのと同じ事なのだと。
(知らない内にとんでもないルールが出来上がっている?!)
身から出た錆である。
希美子がその事実に気付いてパニックになっている間にも、ジークヴァルトの行為はどんどんと進んでいく。
広く開いた襟ぐりと、胴衣で寄せられ上げられた胸が露わになっているそこに吸い付いて、唇で挟んで持ち上げるようなエッチな愛撫を繰り返されて、しかも時折、希美子に目を合わせてくるものだから――ちゅぱちゅぱと音を立てて繰り返されるその行為に、希美子の目は釘付けになってしまう。
『今から、こんな格好のお前を見た男どもがどんな事を考えるのか嫌ってほど教えてやる』
先ほどジークヴァルトは確かにそう言った。
こんな事を、こんな行為を妄想されると言うのだろうか、この服を着ていると言うだけで――希美子は羞恥で涙目になってきた。
「……まだ、こんなもんじゃねぇぞ?」
(え――?)
ポツリとジークヴァルトが呟いたかと思うと、広く開いた襟ぐりに――ジークヴァルトの大きな手が無理やり押し入ってきた。
「きゃあ?!」
胴衣で潰された下半分の胸にまでソレは到達し、鷲掴みにされたと思うと無理矢理引っ張り出された。
ぷるんっと、希美子の左胸が丸出しになった。
寄せて上げるような形の胴衣の上に、胸が丸々乗っかる形で揺れている。
あんまりな状態に希美子は瞬時に真っ赤になって手で隠そうとしたが、ジークヴァルトはその両手を纏めて掴み上げると、彼女の頭上で固定した。
「やっ恥ずかしいっ!ジーク、これはすっごい恥ずかしいからっやめて!やだっ」
希美子は恥ずかしいと言いつつも、己のこの痴態を眺めているのがジークヴァルトだと思うと、どうしたってアソコが濡れていってしまっているのをわかっていたが、恥ずかしいものは恥ずかしいのだ。
「そうか、でもな――」
そこまで言って、再びジークヴァルトは手を突っ込んで今度は右胸を引き出した。
「や、ぁ……」
ふるんと震える双丘が、胴衣に押し上げられて恥ずかしげに――しかし丸出しの状態で露わにされた。
まるで、自ら触ってくれ、舐めてくれとでも言うように。
「――好い様だな?」
そう言うと、ジークヴァルトはその中心のピンク色に唇を寄せると、希美子に見せつけるかのように舐め上げた。
「――ッ――つ!」
希美子が身を捩る度に、そのおっぱいがまるで強請るようにフルフルと揺れる――それに気付いてまた羞恥を煽られる。
(恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい――!!)
「わかるか?こんな格好の女がいれば、こんな風にしてやりてぇと思うのが男だ」
「う……そぉ……」
「そうだな、これだけじゃ――ねぇなぁ?」
涙目で否定の言葉を口にした希美子に、ジークヴァルトは心底意地が悪い笑みを浮かべたので、希美子は自分が失敗したのだと気付いた。
次の瞬間、ジークヴァルトが希美子の胸にむしゃぶりついた。
膨らみを下から舐め上げ、中心を口に大きく含むと、吸い上げながらも口の中の先っぽは舌先で硬くなったソコを激しく嬲った。
寄せ上げられ、剥き出しにされたソレを揉み上げ立ち上がった先っぽを指で押し潰しながらクリクリと捏ね回す。
「じぃくっ!ジーク――いやあっ!」
(恥ずかしい――恥ずかしい……のに、きもちいい――の、いや……恥ずかしい――)
希美子は気持ちよくて快感を逃がしたいのに、上手くできずに首をひたすら振っている。
『今から、こんな格好のお前を見た男どもがどんな事を考えるのか嫌ってほど教えてやる』
再び思い出す、あの言葉。
(ジーク、ジークも……こうしたいって、思ったの――?)
「――っ?!!」
そう思った瞬間、希美子の恥ずかしい場所から、コポリと溢れた何か――その何か、にジークヴァルトが気付かない筈もなく。
胸をいたぶっていたその手を素早くスカートの中へ潜り込ませると、迷うことなく下着の上から蜜壺の入り口を三本の指で捏ね出した。
「ああ――ジークっ!ジークっ!」
「っ……そろそろ、俺の名前を呼びたくなったかよ?」
そう言うと、ジークヴァルトは希美子の下着を引き下ろした。
(――なまえ?ジークの、名前――ッ)
「ジーク――ッ!ジークヴァルト、きてぇっ」
「――ッ仕方ねえ、な!」
ジークヴァルトは希美子の拘束を解くと、その両腕で希美子の脚を掬い上げ、彼女を持ち上げると、下から彼女を貫いた。
希美子の背に壁があるとは言え、不安定な状態で浮いた身体にジークヴァルトの肉棒を突き入れられ、揺さぶられるという状態に、希美子は極限まで興奮した。
「じぃく、じぃくっばるっと……ひぃんっ……ア!きもちっ……」
(なにこれ――きもちいい……きもちいい――!)
不安定さにジークヴァルトの頭を抱き込む形になった希美子の剥き出しの、揺れるおっぱいを、ジークヴァルトは気まぐれにしゃぶったり舐めたりしながら力強く希美子の身体を揺さぶった。
「アア――ッあっ!……イ、いいのっじいくぅ……」
完全にジークヴァルトに支配された快楽、希美子はそれに全身で酔いしれる。
(すっごく……きもちいぃ――――!)
ジークヴァルトの杭が希美子の中で暴れ回る。いつもと同じく、気持ち良いアソコに引っ掛けてゴリゴリしてくるのだけれど、その深さがいつもの比ではない。
自重によって、いつもよりも深い場所にジークヴァルトを招き入れてしまった希美子は彼の腕の中でビクビクと踊り出した。
ピッタリと腰が付いているせいでジークヴァルトが揺さぶる度に恥ずかしい豆が押しつぶされて、それも堪らなく気持ちが良い。
(ジークの、おちんちん……きもちいい――)
希美子の蜜壺の入り口がヒクヒクしながらジークヴァルトの肉棒を食いしゃぶる。
何度も出し入れされるソレが、ジークヴァルトの物だと思うだけで堪らない。
いつも不機嫌に眉間の皺を深くしているジークヴァルトが、希美子の痴態に下半身を滾らせているのだ。その事実だけでも希美子はイッてしまいそうになる。
いつのまにか下半身の制御が効かなくなったせいで、希美子の下には既に水溜りが出来ていた。
――潮まで吹いていたようだ。
「じいくっ、おっぱい……おっぱい吸ってぇ――」
「……なんだ?おねだり、出来るようになったのか?」
「あっ!じぃくばると、の、おっきく、なっアア!」
――途端、希美子の胸に吸い付いたジークヴァルトが高速で腰を打ち付けてきた。
「――――ッ――!――ッ!!」
(きもちい、きもちい、きもちい、きもちい――!!)
希美子の一番イイ場所を、信じられない速さで集中攻撃されている。
勝手にガクガクと腰が震えた。
「――――、――」
ジークがおっぱいちゅうちゅう吸ってる、ジークが私に夢中になってる、ジークが気持ちよさそうに苦しそうにしてる、ジークのおちんちんがはいってる、ジークのおちんちんがゴリゴリしてくる、ジークのおちんちんが刺さってる、ジークのおちんちんが、ジークのおちんちんが、ジークのおちんちんが――
「じぃ――く、ぅ――――――ッ」
最奥に熱いモノを感じた時、希美子はイッた。