「優香おいで、洗ってあげる 」
「いやあのえっとあの?!!?! 」
たじろぐ優香に押すラウロ。
それもそのはず、ラウロのチャームポイントであるボサボサの黒髪が既に濡れていて、ラウロの色っぽい目元が隠れていないし、濡れた髪の毛もセクシーだし、やっぱりスタイルは最高に良いしもう思わず妄想の中で舐めまわしかけた優香である。
仕方ないなといった風に苦笑いした後、入り口から一向に動かない優香の方へとラウロが歩いてきた。
ひた、ひた、と一歩踏み出すごとにラウロから滴る滴がパール石にポタポタと落ちていく。
優香はその滴さえエロいと思った。
「優香、跪いて 」
――え、と思った時には腰が抜けたようにカクンとその場にしゃがみ込んでいて。
(?!!?!?!! )
目の前には――ラウロの太くて逞しいソレは水滴を纏っていて、その先っぽから水滴がポタっと床へ落ちた所だった。
「口を開いて、舌を出してごらん 」
――俺の全ては君のものだよ
そう言ってラウロは滴の滴るソレを優香の舌の上へ置いた。
ふるりと、優香の全身が震える。
何か、儀式めいたその行為にエロスを感じてしまって。
知らず、呼吸が荒くなっていく。
今すぐ此れを頬張ってめちゃくちゃに吸い上げてしゃぶり付きたい衝動と、舌に乗せたまま酩酊感のようなこの感覚を味わっていたい気持ちとがせめぎ合う。
優香はまるで、極上の餌を前にマテをされたイヌのようにラウロのソレを舌に乗せたまま、上からも下からもダラダラと涎を垂らした。
「嗚呼……優香、なんて可愛らしい――俺の落ち人、俺の為の娘…… 」
ラウロに頭を撫でられて、自身のソレを舌に乗せて涎を流しながら目を細める様が堪らない。
ラウロのペニスが次第に力を持ち始め、優香の舌の上からグググと持ちあがると、先っぽが優香の可愛らしい鼻先にキスをした。
先走りが鼻の穴がある左右の真ん中をツツーと抜けて、鼻の下へ――そして優香の唇にたどり着いた時、優香は恍惚の表情のまま舌舐めずりしてソレを味わった。
優香が嚥下した様子を彼女の白い首を見ていたラウロは理解して、次第に興奮が高まっていく。
ラウロは自身に指を添えると、先っぽで優香の唇をなぞった。
「っ…… 」
嫌がるどころか、舌先をちろりと覗かせたツガイによる不意の攻撃にピクリと腰が跳ねた。
右から、左……左から……右。
優香は脳が溶けてしまうかと思った。
唇がビリビリと痺れたようになって、次々に快楽を波紋のようにおくられて。
鼻をだらしなくヒクヒクとさせながら、気持ち悦すぎてポロポロと涙を溢しながら。
左から、右……右から……左。
時折、悪戯に口の端へクイッと押し込まれるような仕草をされては、おあずけとばかりまた滑らされる。
――ああもうお願い、もう食べてしまいたいの!
優香は口を大きく開けて、待ちわびたソレを頬張った。
その表情と言ったら――
「可愛い優香、そんなに食べたくて仕方が無かったの? 嬉しそうな表情をして、俺のペニスは美味しい? 」
頷くでもなく、返事をするわけでもない。
ただうっとりと頰を高揚させながら、恍惚と自分のペニスを頬張るツガイを、ラウロは愛おしげに撫でた。
そも、ラウロはペニスを咥えさせること自体がはじめての経験だった。精神世界では経験がある、それこそ数え切れないほどに。
インキュバスにとって、性技がそのまま生きる事に直結する彼らにとって、ペニスを咥えさせると言うのはソレそのものが生殺与奪の権利を相手に与える事と同義だ。
この行為が、どこか儀式めいたものになったのにはそんな背景がある。
そんな事も知らずに、無邪気に嬉しそうな表情で己を頬張るツガイが可愛くて仕方ない。
「優香――あ…… 」
拙いながらも優香はラウロに気持ちよくなってもらいたくて、しゃぶりはじめた。
はじめての刺激、はじめての快楽。
ツガイの口の中でラウロはインキュバスとして得難いその快楽を、噛みしめるように味わった。
ラウロのペニスを舌と上顎で挟み込んでは、舌先はチロチロと動かして。
上顎の段差に鬼頭を擦り付けるように動かして、舌はペニスの雁首を舐めまわした。
ゆっくりと吸い上げながら顎を引いて、先っぽが出るか出ないかのところで唇を窄めた時、ブルンッと口から暴れ出そうになったので優香はラウロのペニスを反射的に握り込んだ。
「んっクッ…… 」
見上げてみれば、いつも前髪に隠されている瞳が情欲と快楽に溺れながら必死に優香に縋るような色を帯びていて。
堪らない気持ちになった優香は、ラウロのその瞳を見つめながら彼のペニスを夢中で舐めしゃぶった。
「あ……優香、気持ちが悦いよ……上手だね 」
セカンドヴァージョンの優香の舌技で、感じ入ったように声を漏らすインキュバスに愛おしさが込み上げる。
――もっと感じて、もっと気持ちよくなって。
――私はあなたの為ならなんでもするから
――私の口で夢中になって
「ァア優香ッ!! 」
女性好きする色っぽい腰にビシリと力が入って筋肉が盛り上がり、締まった筋肉質な尻がぶるッと震えた。
しゃぶりつきたくなるような胸筋、その胸の飾りはピンッと立ち上がっていて。
おへそから色っぽい喉仏までが弓を引くように仰け反った。
ラウロの欲、その、熱が優香の口の中で激しく爆発した。
――まだ出て行きたくないのに!
ラウロは無意識に近いもので、優香の後頭部を両手で引き寄せた。
その力が強すぎて、優香の喉にラウロの先が潜り込む。
嘔吐いても仕方ない状況なのに、優香の唇はラウロの恥骨にびったりと付いてキスしながら、うっとりしたまま流し込まれる白濁の熱を喉奥で直接受け続けている。
余裕をなくしたラウロの瞳を見つめ続けながら。