23.落ち人さん貴族御用達に行く※

 あの後、終始希美子は三人に翻弄される事になった。

 何分希美子の服を作る為の話し合いな訳で……疲れたとも言えず、リリーに仕事をたんまり渡す事が目的とも言われた手前、そんなに沢山作らなくてもとも言えず……結果。

「うぅ……ジーク……ジークぅ……」

「ああ、わかった。飯が来るまでそうしていろ」

 それでも疲れた希美子の顔にいち早く気付いたジークヴァルトが切り上げて、東通り最奥の貴族御用達の個室レストランに連れて来られ、二人で食事を取るにしては広い部屋の中、ゆったりと大きなソファでジークヴァルトの膝枕にすり寄っていた。

 疲れすぎて、ちょっとテンションがおかしくなっている希美子の頭を膝に乗せ、あやしているジークヴァルトの眉間の皺はいつも通りではあるが、その表情はどこかまんざらでも無さそうだ。

「あんなにいっぱい着れないよぉ……」

「大丈夫だ」

 

「あんなにいっぱい足無いよう」

「大丈夫だ」

 あの後、リリーの幼馴染みの靴屋の少年まで訪れて足の採寸――は、ジークヴァルトが百歩譲ってリリーにさせた――まで加わり、服に合わせたデザイン画をリリーが描いていきと、ランチの時間を大幅にオーバーしてやっとこの店に来た時には希美子が甘えモード全開になっていてジークヴァルトは内心とても驚いている。

 念入りにかけた回復魔法で、少しは精神的な疲れも軽減されてはいる筈なのに、それ以前に精神的に疲れ過ぎた希美子はジークヴァルトにベッタリだ。

 品の良い服に身を包んだ給仕のスタッフが食事を持って来た時は少し起き上がった希美子だったが、一口、二口食べて再びジークヴァルトの膝にダイブした。

「ほら、肉も食え」

 そして始まる餌付けタイムである。

 貴族御用達と言うだけあり、その肉はほろほろする程に柔らかく煮込まれており、ジークヴァルトが希美子の口へ運べば口の中で蕩けるのでたいした咀嚼も必要なく飲み込む事が出来た。

 普段の希美子ならこんな行儀の悪いことはしないのだが、頭がぼうっとしているしジークヴァルトは優しいし、口に運ばれてくるものは全部美味しいし、うつらうつらしながら食事を終えた。

 やがてデザートに出された、サッパリとしたヨーグルトムースも平らげると、ジークヴァルトは希美子の頭を撫でながら切り出した。

「本当ならそろそろ魔力循環させたいところなんだがな……」

「まりょく……じゅんかん…………?」

 希美子はよく働かない頭で魔力循環について考える。そして思い至った。

「あ……えっち、する……?」

「ああ、ここはそう言う場所だからな」

「…………?」

 そう、この場所は――公に出来ない間柄の男女……そんな貴族達がお忍びで訪れ、そういう事をする場所なのだ。

 ジークヴァルトは希美子を優しく抱き上げると、部屋の中にある扉を引いて中へと入った。パタリと扉の閉まる音と、希美子がソレに気付いたのとは同時の出来事。

「……?なんで、ベッド……?」

 見るからに清潔そうなベッドが狭い部屋の中央へデンっと置かれている。気分的な問題なのかジークヴァルトは強めに洗浄魔法をかけてからゆっくりと希美子を横たえた。

 そして自分はベッドヘッドへ腰掛けたが――

「いやだ、膝枕がいい」

 もぞもぞとミノムシのように這って来た希美子が再びジークヴァルトの膝の上を陣取った。

「……少し寝ろ」

 そう言って希美子に上掛けを――

「……しないの……?じーく、たたない……?」

 ――掛けようとしたところでピシリと固まった。

「……人を不能みたいに言うな」

「だって……ジークとベッドにいたら……わたし……」

「疲れてるんじゃ無いのか」

「そうだけど……でも……」

 そう言った希美子が、次の瞬間――

「……おい」

「よかった、少し反応してるね……?」

 ジークヴァルトの前をくつろげさせ、ソレを取り出し――パクリと口の中へ入れた。

「ッ――」

 途端にそこに血液が集まっていくのをジークヴァルトは止められない。

「んむっ……ん……ひょうきひぃ?」

「ックソ!……ッ」

 先程までぐったりとしていた希美子に乱暴な事も出来ずに、ただ、その頭に手を添えるだけでジークヴァルトはどうする事もできないでいる。

 希美子はジークヴァルトのモノで頰を膨らませながら、彼の顔を覗き見ていた。

 いつもより深く刻まれた眉間の皺は、けれど不機嫌なものでは無く――ただ、快感に耐えるように歯を食いしばって希美子を見下ろしていた。

「――ッ!」

 じゅんっ……と、希美子はそれが自分から漏れ出たのがわかった。

 そして、多分、ジークヴァルトも。

 希美子の欲の匂いを嗅ぎつけて、ジークヴァルトの瞳に熱が篭った。

 ジークヴァルトのその先に舌を絡めてちゅぱちゅぱと舐めしゃぶると、じんっと芯を持ったのがわかる。

(ジークはここが好き……?)

 ジークヴァルトのソレが、自分の舌に反応してくれた事が嬉しくて、希美子は夢中で同じ場所を舐めしゃぶった。

 手で軽くニギニギしながら、上下にシゴいてみたらまた、ジークヴァルトがピクリと反応してくれた。

(ジーク、ジーク好き……好き、ジークヴァルト……好き……)

「っ?!」

 あともう少し――と、言うところでジークヴァルトに首根っこを掴まれて引き離された希美子は、しょんぼりした顔でジークヴァルトを見つめた。

「なんでぇ……?」

「ソレはこっちのセリフだ、無駄撃ちさせんな」

「え、だってジークって絶り……」

「それ以上言ってみろ、慣らしもせずにブチ込むぞ」

「えええ……?」

 そんな事しない癖に、そう思ってるとジークヴァルトは希美子の手を引いて引き寄せると、スルリと下着を脱がせて自分の上に跨がせた。

 ――ツプリ、とジークヴァルトの指が希美子のソコへ侵入する。

「……舐めて欲しかったら、自分で出して俺に差し出せ」

「へ……?」

 希美子の胸を一瞥してジークヴァルトはそれだけ言うと、希美子の蜜壺を弄る指を二本に増やして、自分は希美子の下へ寝転んだ。枕がわりの大きなクッションのせいで、腰から上が少し持ち上がってはいるものの、ヘッドボードに腰掛けていた先程とは大きく違うジークヴァルトの格好に希美子は戸惑う。

(寝転んでるジークヴァルトに、弄られて……その上、おっぱいを……?)

「どうした?俺にソコを舐められるの好きだろうが?」

「っ――!」

 かああっと真っ赤になった希美子を見てジークヴァルトがニヤリと嗤う。

 しかし、希美子はそんな風にジークヴァルトに笑われる事も嫌いどころか興奮してしまうのだった。

 言われた通り、詰め襟のブラウスのボタンを外していく。

 昨日、ジークヴァルトにされたみたいに胴衣に落ち着けられた下の胸を出すために、自分で手を突っ込んで……引っ張り出した。

「どうした?そっちだけでいいのか……?」

「うぅ……」

 希美子は小さく唸るも期待してしまう自分の気持ちには逆らえず、もう片方の胸も同じく引っ張り出した。

 ジークヴァルトはもう、希美子の蜜壺に三本目の指を入れて、ゆっくりと広げるようにマッサージするような動きでソコを弄っている。

 ふるんっと、希美子の淡いピンク色の乳首ごとおっぱいが……おっぱいだけが丸出しになった。

「ジーク……あの……ッ!!」

 気怠げにクッションに横たわるジークヴァルトが希美子を誘うようにゆっくりと舌舐めずりしてみせたので、希美子の視線はそこに釘付けになる。

 ――舐められたい……あの、舌に……唇に。

 希美子はまるで吸い寄せられるように、ジークヴァルトの脇に手をついて、自らそのピンク色を彼の唇へ寄せていく。

 あと少しで唇に到達する、その時――

「ああんっあっ……アッ!」

 ペロリと舌を出したジークヴァルトのソレに舐め上げられただけで、彼の指をきゅうきゅうと締め付けるほどに感じてしまった。

 無意識に、もっと、もっととジークヴァルトの唇に乳首を、胸を押し付けてしまう。

(私――今、こんな……ジークに自分で舐めさせて……こんなっ……)

 もう片方もと、強請るように唾液に濡れた乳首とは別の乳首を押し付けて、またソレを舐められるとジークヴァルトの指をきゅうきゅうと締め付けた。

「あん?!」

 ズボリと指が抜かれて、一拍置いた次の瞬間――

「あああああっ!!!?」

 熱く張り詰めた大きな杭が希美子を刺し貫いた。

「ほら、舐めて欲しいなら差し出せ」

「あっ、アンッ?!あ……ああっ!」

 下から貫かれ、降りた子宮口を横切って一発で最奥の、あの場所にハメられた。

「こんっ……こんな、さいっしょ、から――?!」

「あれだけやってるんだ、もうお前の身体の事なんかわかってる」

「っ――!!」

 ジークヴァルトの言葉に鳥肌が立つほど感じてしまった希美子は、必死で胸をジークヴァルトの唇に寄せた。

「な……舐めてぇ……じぃく、なめてぇ……ああっ!」

 一番気持ちが悦いところをゴリゴリと突かれながら、自ら差し出した乳首を舐め転がされて、希美子はめちゃくちゃに感じてしまっている。

「す、吸ってぇ……あああっ!!ジーク、ジークヴァルト……きもちいぃの、ジーク……ああっ」

 自分の下で、自分の乳首をちゅうちゅう吸ってるジークヴァルトを見下ろしながら希美子はジークヴァルトのソレをキュンキュン締め付けた。

「ジーク、ね……好き……好きなの、ジーク……ジークヴァルトっあああ――!!」

 ぷしゃっと潮を吹きながらイッた希美子の胸を背中に手を回す事で引き寄せ、腰をガツガツ突き上げながら希美子のおっぱいにむしゃぶりついたジークヴァルト。

「アアッ!だめ、それダメ!ジーク……ジークヴァルトだめぇっ!」

 自分のおっぱいを夢中で舐めしゃぶるジークヴァルトと言う、あんまりな絵面に希美子は限界まで興奮してしまった。

「感じちゃうっ!も、むりなのにっかんじちゃ、う……からぁあ!!ジークヴァルトっ、あァア……ああ――ッ!!」

 ジークヴァルトの腕にガッシリと拘束されたまま、希美子は打ち上げられた魚のようにビクンビクンと大きく跳ねて――イッた。

「っああん?!!」

 ガンッと奥に打ち付け、ジークヴァルトもまた、大量の白濁を希美子に流し込んだ。

「あ……ッあぅ……あぁ……」

 その飛沫に、断続的に感じる希美子の――

「きゃああっ?!」

 豆を擦って、

「きゃんっあっ!じ……じぃく!も、ゆるしてぇっ!あん!ああ――ッ」

 捏ねて

「くっぅうンッ!」

 摘んで

「はうっ?!」

 優しく抓った

「はぁぁああんっ!?や、ほんっ……じぃく、ゆるひ……ああっも、乳首吸っちゃだめぇぇえ――――――ッ!!」

 ――――

 ――