「私……だけじゃ、イヤ……なの。ラウロも、気持ちよくなって……わたし、わたしだけじゃ…… 」
自分だけが気持ちよくなる為の行為なら、優香の身体を労わることもせずに抱いたあの男と何も変わらない。
そう、優香は思った。優香自身があの男と同じになってしまうと。
一方、優香の言葉の意味を咀嚼するようにゆっくりと理解したラウロの目が見開かれた後――切なげに優しげに細められた。
「ああ……どこまで君は可愛いんだ優香……俺は……女神にどれだけ感謝すればいい?一体何を捧げればこの贈り物に報いれると言うんだ? 」
そう言って優香に深く口付けた。
「ん?!ンッ……ふ、ぅ……んんっ 」
角度を変え、浅く深くを繰り返してラウロは優香を貪るように啜りあげた。
ラウロの喉が鳴るたびに優香はその振動を感じて恥ずかしさに涙が出そうになる。
口付けたまま、ゴツゴツとした指が優香の髪をすき、背中を撫でられては快感が走ったことで震える優香。
ラウロはそんな様子にも目を細めながら、楽しむように慈しむように彼女の身体に指を滑らせ続けた。
心満たされながら可愛い女の中を穿つというのはこれほどまでに満たされるのかと、今まで夢見せてきた者たちがラウロに縋る気持ちがはじめてわかった。
ラウロの手には少しあまる乳房を優しく揉みしだきながら、再び抽送をはじめる。
波に乗るようにゆっくりと、味わうように大切に。
ラウロに口付けられながらも、中心の痛気持ち悦さが再開されて、優香はポロポロと涙を流しながら感じている。
自分のツガイはなんて美しく感じ入る生き物なのだろう。
『――ああ――悦い……』
優香の頭の後ろに大きな手を差し入れて、逃すまいというように口付け貪りながら、空いた手で細い腰を引き寄せてこれでもかと密着したまま抽送を早めていく。
『――嗚呼かわいらしい、気持ちが悦い、愛おしい 』
「んーっ!ん――ッ!! 」
『――たまらない……』と、ラウロは思う。
もっと、もっと奥へいってめちゃくちゃに掻き回して貪りたい。
ラウロが求めるもの全てにその身を震わせては、悦さそうにしているツガイが可愛い。
一方で優香は、この甘い時間が永遠であればいいのにと思う。
先程から聞こえてくるラウロの『声』が優香を隅々まで見たし尽くして、泣きたいほど幸せな気持ちにさせられてしまう。
(……らうろ、らうろ好き…… )
だって、こんなに愛してくれる人を他に知らない。
こんなに優香を可愛いと言ってくれる人も。
こんなに、愛おしいと思える人も知らない。
「ッ――! 」
想いが溢れたその時、優香の中がきゅうっと震えてフワリと脳が浮くような感覚がしたと思ったら、目の前が真っ白になった。
「え……な、なに? 」
「気をやってしまったんだよ優香、ここは俺が支配する精神世界。ホラあれが現実世界の君だよ? 」
気がつくと優香はラウロと二人、彼に後ろから抱かれるようにして繋がったまま座っていた。
後ろから優香の耳のすぐ側で語り、前方を指差したラウロの指先につられるようにして見た場所には、ホログラムのようにして二人の姿が映し出されている。
「な……あ、あっ?! 」
ソレをみた優香は真っ赤になった。
繋がったままで気を失ってベッドで横になっている優香と、優香の身体へ指を滑らせ愛おしげに唇を落としていくラウロの姿が映し出されていた。
「ねぇ優香、本当に君は可愛いらしい……このまま眠る君の中を好きにしてもいいかな……? うん、いいよね。知ってるよ 」
――だって優香、睡姦が好きだもんね?
そう、ホログラムの中のラウロが言った。
「うううっ――! 」
全部知られている。
優香は夢魔のチート性能のソコだけは無くてもよかったのにと思った。
そんな事を考えている間にも、現実のラウロはゆっくりと腰を前後させながら眠る優香の中を好きにするので、精神世界の優香のソコはただラウロのソレが挿れているだけの筈なのに何かが、中を穿っている感覚が鈍いながらも伝わってくる。
実態は無いように感じるのに、確かに優香の中には『二つのラウロ』が存在しているのだ。
「ホラ見て、現実の俺が君の中を好きにしてるよ? 起きなくてもいいのかな……あ、今すごく締まった……気持ちがいいよ 」
「あ……ぁ……ぁぁ…… 」
目の前の映像――その中で眠る優香が中を穿たれる感覚と、胸をやわやわと揉まれては先っぽを舐め上げられる感覚がそのまま同じタイミングで鈍く襲い続けた。
(こ……こんなの……き、気持ちよすぎて…… )
現実世界のラウロが眠る優香を愛おしげに見つめながら乳首を吸い上げたので、思わず優香は現実の優香と一緒に身体を跳ねさせた。
優香はホログラムに夢中になって目が離せない、自分が睡姦されているその姿を見ながら、現実の愛撫は精神世界の優香にも快楽を与えてくる。
その上、精神世界でも後ろから優香を抱いているラウロの逞しいソレが挿れられたままなのだ。
「可愛い優香、思わず腰を動かしてしまう程にいいの? じゃあそろそろ『俺も』してあげようね 」
え――と優香が思ったのと同時、現実世界のラウロのソレと交互に背後のラウロが中を穿ちはじめた。
目の前の映像では正常位で、こちらでは背面座位で――優香の蕾をかき鳴らしながら穿たれはじめた。
「あっあっあっ?!だ、だめっ?!らう、ろ!これぇ――だめぇ!! 」
「そう? きもちぃねぇ優香 」
「き……ゃ、アアァァァア?!! 」
現実世界のラウロは、眠る優香の胸の頂きを舐め転がしながらちゅうちゅうと吸い付きながら腰を振っている。
精神世界のラウロは、左手の指先で優香の花びらを割り開くと、剥き出しの豆を愛液纏わせた指先でクルクルと円を描くように弄びながら逞しいソレで下から突き上げ続けた。
「だっだめ!いっちゃうっイッ―――― 」
交互に違う角度で突き上げられながら、胸は舐められ揉みしだかれて、豆は嬲られ続けて優香は快感を逃す事も出来ずに全てをダイレクトに受け止めてしまってパニックのまま強制的に上り詰めさせられていく。
「あ――あ――あ――あ――ッ」
それでも、ラウロに睡姦される自分から目が離せない。
「あ――あ――あ――あ――ッ」
ラウロの抽送が早くなっていく、優香はその倍の速さで中を穿たれてめちゃくちゃに犯されて、目は見開き口は半開きのまま鼻の穴は広がっている気がする――とてもじゃないが人には見せられないような表情だけれど、そんな事は構っていられない。
すごい早さで次々と最奥を二本のペニスが交互に穿ち、四本の手が、二つの唇が優香の耳を舐め、乳首を舐め転がして豆をかき鳴らす。
「あ――あ――あ――あ――ッ」
その時、優香の目の端に現実世界のラウロが眠る優香の耳もとで何か言おうとしているのが見えた。
「 」
「ッァア――…… 」
――ラウロの言葉を耳にした優香は果てた。